先日、京都簡易裁判所から突然手紙が届いて、ヴァラモスとかいう会社から訴えられた、という相談がありました。相談者に対し100万円以上を請求する内容で、借金していたことがあったが、ヴァラモスなんて会社は聞いたことがない、というものでした。

ヴァラモスはかつては信和、山陽信販、ハッピークレジット、トライトという会社であり、そこから借入したものを請求する訴訟でした。利息や遅延損害金を合計すると、借り入れた当時の倍くらいの借金になっていましたが、すでに借金の消滅時効が完成しており、時効援用すれば問題なく裁判には勝つことができます。訴えられた側がキチンと対応すれば負けることはありません。

ヴァラモスはこういった訴訟を大量に起こしているといわれ、その数は年間4000~5000件程度と推定されています。なぜ勝てないような裁判でも行うのか?これは、訴えられた側が裁判所に出頭しない、あるいは消滅時効を使わなければ、ヴァラモスは勝訴することができてしまうからです。もちろん借りた側は裁判で負ければ消滅時効を使うこともできなくなります。

なお、このヴァラモスという会社は京都から大阪に移転し、名前もギルドというものに変わっています。移転後にギルドは大阪簡易裁判所でも同じ事をやっているという話をちょくちょく聞いています。

どうでもいいことですが、年代的にヴァラモスと聞くとドラクエ3のラスボスとしか思えないんですよね・・・