司法書士制度は141年目を迎えました。

1872年(明治5年)8月3日、太政官無号達の司法職務定制で、現在の司法書士制度が定められました。

当時は司法書士ではなく代書人という呼称でした。

明治5年は、暦が太陰暦から太陽暦に変わったり、学制(学校制度)が定められたり、新橋・横浜間を蒸気機関車による鉄道が正式に営業を開始したり、その横浜にガス燈が灯ったりと、文明開化を匂わせる出来事が数多くありました。なお、この時点で帝国議会は存在せず、明治政府の太政官(司法・立法・行政を行う期間)が立法を行っていました。いわゆる三権分立は以後、順次行われていくことになります。
上記の司法職務定制は、その名の通り司法制度について定めた我が国最初の裁判所構成法ともいうべきもので、この第10章に「証書人・代書人・代言人職制」があり、当時の法制度を支える3つの基本的な職能が定められました。 特に代書人・代言人(現在の弁護士)は裁判権の円滑な行使に不可欠な存在として位置付けられていました。 なお、証書人は現在の公証人です。

多様化する司法書士業務

私が司法書士の業界に足を踏み入れてこの4月で10年になります。

10年前は司法書士法の大改正の直後で、司法書士に簡易裁判所での訴訟代理権が付与されることになりました。

また、司法書士法第29条と、それを受けた司法書士法施行規則第31条が、全ての司法書士が業として財産管理業務を行うことを明確に示しました。

それ以前は法務局に提出する不動産登記・商業登記の申請代理が司法書士業務の中心でしたが、現在は裁判業務や成年後見業務を行う司法書士が増えてきました。

また遺産整理業務といった財産管理業務を行う司法書士も徐々に現れてきており、事件性のない法律事務について、司法書士のさらなる多様化が見込まれるのではないかと思っています。