換価分割、と方針決定

※譲渡所得税の説明については不正確な可能性があります。

遺産整理業務の件ですが、被相続人の自宅不動産を換価分割する方針で進めている案件があります。

生前に奥さんとは離婚しており、2人のお子さんを育てられた方でした。

相続人であるお子さん達はそれぞれ、関東と九州に生活の本拠地になっており、名古屋の土地建物を維持管理することができないということでした。

そこで自宅不動産を第三者に売却し、売却代金を相続人間で分ける「換価分割」を行うことにしました。

利益が出たら譲渡所得税がかかります!

しかしこの換価分割は、自宅不動産を売却することから、譲渡所得税の対象になってしまいます。

自宅不動産を売却したとき、その価格が取得原価を超えている場合、言い換えれば利益が出た場合に、20%の譲渡所得税がかかるということです。いわゆる長期譲渡所得です。

ここで言う取得原価とは、自宅不動産を所有したときにかかった価格であり、土地の取得費用や、建物の新築価格や諸費用のことです。

取得原価不明。

本件での一番の問題は、現時点でこの取得原価が不明であること。

被相続人がかつて、土地は数十年前に売買で取得し、その上に建物を新築したことは登記簿上明らかなんです。

当然土地の取得費用はかかっているし、建物の建築費用がかかっているはず、なんですがその金額を表す証書が現時点で見当たらない。

95%に課税されます

こういった場合、自宅不動産が売れて売却代金を得たら、譲渡所得税の計算はどうなるのか。

なんと売却代金の5%が取得費用として計上されるのみ。

売却代金の95%に、20%の譲渡所得税が課税されてしまいます。

例えば自宅不動産が2000万で売れたら、380万円の譲渡所得税が課せられてしまいます。

ちなみに個人の場合は分離課税ですので、赤字を充当することもできません。

とにかく探すしかない

現在、取得費用を何としても明らかにするために、被相続人の書斎から出てきた大量の資料(亡くなった方は会社経営者でした)から取得費用を明らかにできる当時の売買契約書や領収書がないか、血眼になって探しています。

遺産整理業務は、相続税だけでなく、不動産や有価証券など扱う関係上、資産税に関わることが多くあります。

しかしなかなかこの資産税に詳しい税理士さんを見つけるのが難しい…というのが私の実感です。資産税は独特の所得控除があったりするので、得意な先生でないと間違えることもあります。

でも税理士さんに資産税わかりますか?なんて聞けませんもんねぇ。私はたまたま資産税が得意な先生に出会うことができましたが。